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ロマン主義の歴史観と階級闘争

■第二帝政、あるいは抑圧された時代の文学■

 ルイ・ボナパルトのクーデタの後、ユゴーやウージェーヌ・シューは亡命し、歴史家ミシュレとキネはコレージュ・ド・フランスの教職から追われ、ゴーチエは社会的現実に背を向けて象牙の塔に閉じこもった。フランスの作家たちが、制度的にこれほど社会から疎外されたことはおそらくかつてなかっただろう。そしてこの疎外が、文学の現代性が形成されていくにあたって無視し難い意義をもった (某書より引用)



■ロマン主義の歴史観と階級闘争■

 ギゾー、オーギュスタン・ティエリー、アメデ・ティエリーらロマン主義歴史学者 […] 彼らの主張によれば、中世以来のフランスの歴史は、征服民族であるゲルマン系フランク族とその子孫である貴族と、被征服民族であるガリア人とその子孫である「第三身分」(=平民)の抗争の歴史である。貴族階級は特権を盾に平民の権利と自由を奪ってきたのだから、平民は貴族を倒してでも権利と自由を手に入れるだけの正当性をもつ。 […] こうしたフランス・ロマン主義の歴史観が後にマルクスの歴史哲学の重要な母胎になった (某書より引用)



■ウージェーヌ・シューが忘れられた背景■ 

 新聞小説の書き手として名声を博したポール・ド・コックのようにノンポリを決め込むことが出来ず、デュマのようにそのつど権力と妥協しようとはせず、ポール・ファヴァルのように時流に迎合して方向転換することもできず、またジョルジュ・サンドのように田舎に隠棲して田園小説に打ち込もうともしなかった。仮りにフランスに留まったにしても、文学や新聞に苛烈までの検閲を課すことになるナポレオン三世の体制下では、シューの本領が発揮される余地はほとんどなかったと言えるだろう。一八五〇年に死んだバルザックは、その意味で幸運だったかもしれない。 (某書より引用)



■十九世紀前半の仏国の医療事情■

 無料ということは、そこでなされている治療がなかば宗教的な慈善行為にすぎず、医学的な処置としては不十分だった […] いくらか誇張した言い方をするならば、人は回復するためではなく、他に手段のない人間がみずからの意思とは無関係に入る、あるいは強制的に入れられる場所だった。 […] 病院において感動的でヒューマンなドラマが展開するという構図は、シューの時代の文学では考えられない。 (某書より引用)



■ボードレールのパリ■

 ボードレール […] 「古きパリはもはやない。都市のかたちは人の心よりも速く変わる」という有名な詩句を含む「白鳥」という詩篇 (某書より引用)



■こんな終身刑擁護ってアリ?■

 『パリの秘密』の作家は主張する […] 手練れの犯罪人にとって孤立ほど嫌悪を催させるものはなく、独房より死刑のほうが望ましいくらいだろう。脱獄の危険があるというのであれば、犯罪人の目を潰せばよい(作中でロドルフが「先生」に加えた罰である)。 […] 終身刑によって殺人者は後悔と悔い改めの長い時間を生きなければならず、それをつうじて罪を償う (某書より引用)



■マルクス、怒る。■

 『聖家族』の著者に言わせれば、「貧者の銀行」も「プクヴァルの農場」も経済的な不正義の問題を個人の善意の問題にすりかえたにすぎない。それは社会や経済の現実を神秘的な理想だけで改善できるとする楽天的な、あるいは空想的な思考である。 (某書より引用)

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